穏やかで心温まる物語や幻想的な世界の物語が魅力の吉田篤弘の小説。
吉田篤弘と言えば、妻の吉田浩美との共同名義「クラフト・エヴィング商會」としても活動していて、著作や装丁デザインのファンも多いかと思います。
そこで、人気の〈月舟町〉三部作や〈鯨〉三部作、短編小説など、吉田篤弘のおすすめ小説をまとめてみました。
三部作は、単独で読んでも楽しめるようになっています。
優しく穏やかなストーリーが好きな方やまだ吉田作品を読んだことがない方は、ぜひチェックにしてみてください。
吉田篤弘のおすすめ小説10選!
つむじ風食堂の夜(ちくま文庫)
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懐かしい町「月舟町」の十字路の角にある、ちょっと風変わりなつむじ風食堂。
無口な店主、雨降り先生、デニーロの親方、果物屋主人、不思議な帽子屋・桜田さん、舞台女優・奈々津さん。
食堂に集う人々が織りなす、懐かしくも清々しい物語。
〈月舟町〉三部作の1作目。
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それからはスープのことばかり考えて暮らした(中公文庫)
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月舟町に引っ越したばかりのオーリィ君。
そこで出会ったサンドイッチ店の店主と息子、アパートの屋根裏に住むマダム、映画館の老婦人……。
スープの冷めない距離にいる人々との心温まる日々を描いた、ささやかであたたかい物語。
月舟町シリーズの中でも特にファンが多い三部作の2作目。
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レインコートを着た犬(中公文庫)
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月舟シネマの看板犬ジャンゴは、心密かに「笑う犬」を目指している。
そんなジャンゴの思いをよそに、雨が町を濡らし、人に事件を運ぶ。
小さな映画館と、十字路に立つ食堂を舞台に繰り広げられる雨と希望の物語。
ゆるやかに呼応する〈月舟町〉三部作の完結編。
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流星シネマ(ハルキ文庫)
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鯨塚があるその町で、僕は〈流星新聞〉を発行しているアルフレッドの手伝いをしている。
ステーキを営むゴー君、ピアノ弾きのバジ君、詩集屋を営むカナさん、メアリー・ポピンズをこよなく愛するミユキさん──。
個性的で魅力的な住人が織りなす、静かで滋味深い物語。
〈鯨〉三部作の1作目。
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屋根裏のチェリー(ハルキ文庫)
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屋根裏にひっそり暮らしている元オーケストラのオーボエ奏者のサユリ。
唯一の友だちは、頭の中にいる小さなチェリー。
食いしん坊でこよなく音楽を愛するサユリと個性的な登場人物が織りなす、愛おしい小さな奇跡の物語。
〈鯨〉三部作の2作目。
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鯨オーケストラ(ハルキ文庫)
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ある日、担当しているラジオ番組に僕によく似た肖像画を見たと葉書が届く。
土曜日のハンバーガー、流星新聞、キッチンあおい、行方不明の少年、多々さん、鯨オーケストラ――。
すべてが響きあってつながってゆく、静かに心が共振する希望の物語。
〈鯨〉三部作の完結編。
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なにごともなく、晴天。(中公文庫)
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鉄道の高架下商店街で働く美子の前に、ある日、コーヒーと銭湯を愛する探偵が現れる。
その話を聞いた町の人たちは、それぞれの秘密を語りだす――。
遠くからそっと誰かを想う優しさにふれ、新しい一歩を踏み出す物語。
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台所のラジオ(ハルキ文庫)
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昔なじみのミルク・コーヒー、江戸の宵闇でいただくきつねうどん、思い出のビフテキ、静かな夜のお茶漬け。
いつの間にか消えてしまったものと、変わらずそこにあるものとをつなぐ、美味しい記憶。
台所のラジオから聴こえてくる声に耳を傾ける、十二人の物語。
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おやすみ、東京(ハルキ文庫)
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映画会社で〈調達屋〉をしているミツキ。
ある深夜、「果物のびわ」を午前九時までに探すよう頼まれ――。
この街の人々は、自分たちが思っているよりはるかに、さまざまなところ、さまざまな場面で誰かとすれ違っている。
月に照らされた東京を舞台に、それぞれが、やさしさ、淋しさ、記憶と夢を抱え、つながっていく連作短編集。
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針がとぶ(中公文庫)
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伯母が遺したLPの小さなキズ。
針がとぶ一瞬の空白に、いつか、どこかで出会ったなつかしい人の記憶が降りてくる。
遠い半島の雑貨屋。小さなホテルのクローク係。釣りの好きな女占い師……。
ひそやかに響き合う、七つのストーリー。
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まだまだあります!吉田篤弘のおすすめ小説
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ブランケット・ブルームの星型乗車券(幻冬舎文庫)
ようこそ、毛布をかぶった寒がりの街「ブランケット・シティ」へ。ロビーしかない老舗ホテル、冬の美術館、本好きのための酒屋……。読むだけで旅した気分になる、架空の街の物語。
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という、はなし(ちくま文庫)
私たちは、いろいろなところで本を開く。電車で、ベッドで、喫茶店で……。フジモトマサルが描いた読書の風景から吉田篤弘が紡いだ読書をめぐる24の小さな物語。
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小さな男*静かな声(中公文庫)
百貨店の寝具売場に勤めながら百科事典の執筆に勤しむ〈小さな男〉。ラジオのパーソナリティの〈静香〉。二人の語り手から、ささやかな日々のいとおしさが伝わる物語。
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ソラシド(中公文庫)
「冬の音楽」を演奏する女性デュオ〈ソラシド〉、幻のレコードを探す兄と妹――。とまっていた時間が流れ出す。心に響く音楽と未来を紡ぐ物語。
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空ばかり見ていた(文春文庫)
小さな町で小さな床屋を営むホクト。彼は鋏ひとつだけを鞄におさめ、好きなときに、好きな場所で、好きな人の髪を切る、自由気ままなあてのない旅に出た……。流浪の床屋をめぐる12の物語。
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吉田篤弘のエッセイもおすすめ!
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金曜日の本(中公文庫)
いかにも面白そうな本よりも、誰も読みそうにない本に、自分にとっての「面白い」が隠れている。本をめぐる断章と、著者自身の少年時代を綴ったエッセイ。
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木挽町月光夜咄(ちくま文庫)
木挽町という町があって、そこに曾祖父が営む鮨屋があった。幻の店を探すうち、過去と現在がひとつになってゆく。日々の暮らしによぎる記憶と希望を綴ったエッセイ。
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